
まりも
Vol.06
2023年10月05日(木)
中国茶は敷居が高いと思っていたら、そんなことはありませんでした。「RIMTAE(リムテー)」さんで教えていただいた、急須で美味しく中国茶を淹れる方法をご紹介します。
RIMTAE 店長
萩野七海さん
静岡育ちで、幼少期からお茶は身近な存在。奥深い中国茶を日々追求中。
Point
萩野さん「中国茶って難しくないんです。急須に茶葉を淹れてお湯を注いで、自分の好みの濃さで飲むという、たったそれだけ。もちろん追求すれば、温度や茶器などいくらでも極めていけるので、趣味として深掘りするのもおもしろいですよ。店名の『RIMTAE(リムテー)』は、オーナーの出身地である福建省の方言で『お茶をどうぞ』という意味。福建省はお茶文化発祥の地で、家族から道行く人にまで、お茶を振る舞う風習があるそうです。皆さんもご家族やご友人と中国茶を囲んで、心地よい時間を過ごしてくださいね」
Recommend
茶葉は全部で50種以上!気分や体調に合わせて選びましょう
萩野さん「『RIMTAE』には50種類以上の茶葉があります。開けたての新鮮な香りをたのしめるように、1回分の5gずつが個包装になっているのがこだわりです。5gでお湯1L分のお茶がたのしめます。当店で取り扱っている茶葉は、発酵具合や製法によって『青茶(烏龍茶)』『緑茶』『白茶』『黒茶(プーアール)』『紅茶』に分かれていて、お湯を注ぐとお花が開く『工芸茶』や、クコの実などをブレンドした『八宝茶』などのジャンルもあります。喉の痛みを癒やしたり、脂肪の分解に良いお茶、眠りが浅いときは花茶でリラックスするなど、気分や体調に合ったものを選んでいただけます。
今日は、クセがなく飲みやすい3種を選びました。最初の2つはどちらも香り高い烏龍茶です。『安渓鉄観音 清香』は綺麗な薄緑色のお茶で、私がこのお店で1番好きな茶葉。お花のような華やかな香りと爽やかな飲み口、ほんのり甘味も感じます。『武夷大紅袍』は、岩肌に生える木から採れる貴重な岩茶。烏龍茶の王様ともいわれています。ミネラルが豊富なので、飲むと身体が芯からポカポカ温まるんですよ。3つ目の『雲南金芽』は、新芽を使った金色の紅茶。渋みが少なく、蜜のように甘い香りとコクがあるので、お砂糖を入れずにストレートで飲むのがおすすめです」
Recommend
まずは急須を用意して。その後、道具の沼にハマるも良し
萩野さん「今日はお家にある急須を使った簡単な中国茶の淹れ方をご紹介します。
淹れ方の手順はとても簡単です。
①急須と茶杯にお湯を注いで温める。1度お湯を捨ててから急須に茶葉を淹れる。
②茶葉を開かせるため、急須にお湯を入れすぐに出し『洗茶』をする。出したお湯は飲んでも捨ててもどちらでもOK。
③急須の9分目くらいまでお湯を注ぎ、20〜30秒蒸らしたら完成。
お好きな茶杯や湯呑に注いでお飲みいただけます。蒸らし時間の長短によって、自分好みの濃さに調整することもできます。茶葉によってお湯の温度を変えたりするなど、美味しいお茶の入れ方のコツは他にもいろいろありますので、店頭でスタッフにご相談くださいね。急須は、お茶の種類によって変えてみるのも良いかもしれません。形のきれいな茶葉はガラス、烏龍茶は陶器、紅茶は銀など、オールマイティにたのしむときは磁器もおすすめです」
洗茶で捨てるお湯をウサギの置物にかける萩野さん。これは「茶玩具」といって、お茶をかけることで色をつけ、その風合いをたのしむ工芸品なんだそう。
Recommend
川崎にある月餅専門店「和昌(わしょう)」の月餅が食べられる
萩野さん「月餅は中国を代表する焼き菓子で、中国茶との相性が抜群です。『RIMTAE』では神奈川県の川崎にある中華菓子の月餅専門店『和昌(わしょう)』さんの月餅を扱っています。もともとは9月の『中秋節』のお供え物として作られたもので、表面に施されているデザインも美しいですよ。
定番のあずき餡や、蓮の実を使ったはす餡から、栗やココナッツといったものまでフレーバーはいろいろ。お茶と一緒にカウンターで食べていただけるので、ほっこりしにいらしてください」
Recommend
香りも味も個性があって、中国茶ってすごく美味しい…。家で簡単に淹れられることがわかったので、新たな趣味ができそうです。知識豊富な店員さんに聞いて、自分好みの茶葉を探そうと思います。